ある県の調べによると、何らかの形態で週休二日制を実施している企業の割合は88.3%(労働者数割合91.6%)となっているそうだ。サービス業でさえ84%に達する。なのに、なにゆえ、なんだって私は土曜日まで出社しなくてはならんのさ。

時には、日曜も祭日も出なくてはならないことがある。しかし、キツイのは土曜出社だ。なぜなら、土曜日は2人組での当番なのだが、私とペアを組むのが数多い私の熱烈なるファンの1人なのである。

朝、席につけば、伊藤園の「さらさら効果天然ルチン40mg韃靼純そば茶」が「どうぞお飲み下さい」と、置かれている。電話連絡の多い職場なので、これでもかとばかり、喉のためにと飴がドサッと渡される。カンロ=ノンシュガー果実のど飴、香るライチ、Senjyaku(何時の間にローマ字表記?)=ジュース飴、上間菓子店=スッパイマン梅キャンディー、ノーベル=小玉果実、明治製菓=チェルシーetc(皆さんの想像より絶対に多い)。この私、数年前の人間ドッグでは“糖尿病境界線”の診断を受けている。漫才師のタカアンドトシではないけれど「殺す気か?」

土曜とは言え、出社すればやっつけなければならない仕事がワンサカあるのだが「いいですから、自分がやりますから」と仰って下さっちゃうので、素直な私は友達に「又、土曜出社よ。大変よ。疲れるよ」とメールを打ったり、ネットで占いをやったりして過ごす。

正午になると「ちょっと行って来ます」と席を立つので「行ってらっしゃい」と丁寧に見送る。10分もするとビニール袋を下げてご帰還。袋の中にはコンビニ弁当と、カップの味噌汁、その他の惣菜が入っている。ずっと以前は交互に食事に行っていたのだが、2人揃って日がな席にいなくてはいけない事態が発生したことがあった。その時「すぐ戻りますから」と、私の熱烈なるファンの1人であるところの職場の上司(ナガッ)が、すっ飛んで行って買って来てくれたのがコンビニ弁当だった。(昼、抜きかなぁ…)なんて、この世の終わりのような悲壮感が漂っていた我が身には、それはそれは有り難い食事だった。そして心の底から「美味しい!!」と言った一言で、以降、土曜の昼は二人並んでデスクでのコンビニ弁当と相成った。そして、電話が鳴っても「出ますから取らないでイイです。ゆっくり食べて下さい」と、自分もお弁当をかっ込みながら、電話に飛びついてくれる。

そんな状態で、優雅に美味しく頂いているのだが、いかんせん量が多い。幕の内弁当の上に、キンピラ牛蒡だったり、ポテトサラダだったり、ほうれん草の御浸しだったりが、その日の気分でオマケにつく。煮卵だった時もあったなぁ。具沢山の大きめなカップの味噌汁もつくのだから、とても食べ切れやしない。すると、そんな時は私の熱烈なるファンの1人であるところの職場の上司が、単なる上司になり、私のお弁当の進み具合を見ながら「ちゃんと食えよ」と一括するのだった。

3時を過ぎると「ちょっと行って来ます」(その2)がある。ご想像通り今度はおやつである。シュークリームだったり、プリンだったり、大福だったり、団子だったりetc・etc。嬉しいけど「グルジィ」が本音。昼に容量以上詰め込んでる胃袋が悲鳴をあげている。無理…のはずなのだが、目の前に置かれるといやしん坊は、ついつい食べてしまう。ゲップをしながらでも目が欲しい。そうでした、糖尿病境界線だった我が身、殺す気か?

♪夕焼け小焼けで日が暮れて〜 何処で鳴らすのか、オルゴールの郷愁を誘うメロディーが流れてくる。そろそろ帰り支度でも致しましょう。

「軽く1時間、飲んで行きますか?」これも恒例。場所は、ほぼ居酒屋。庄や、笑笑、素材や、やる気茶屋…。お弁当食べて、スイーツ食べて、その間に韃靼純そば茶飲んで、まだまだお腹空きません。「お腹、あまり空いていませんから注文はほどほどに」とヒトコト申し上げる。それでも、アッと言う間にテーブルはいっぱいになってしまう。私が箸をAに近づけた途端に「Bは暖かいうちに食べないと美味しくなくなってしまいますよ」とBを薦められる。Bを食べたからAを食べようとすると「わぁ、これは美味しそうだ。Cを食べてみて下さい」と、声がかかる。Cが終わりAへと思うと「Dが来ました。これが先だと思うな」って、好きなものを好きなように食べさせろぉ!!

私の熱烈なるファンの1人であるところの職場の上司は、次々と注文はするものの、自分はビールを飲むばかりで料理には殆ど箸をつけない。「以前、好きだとおっしゃったから頼んだんですから、ちゃんと食べて下さい」と丁寧に恫喝されるのだが、私は食べたいなんて言ってませんから。

結局1人で体全体が胃袋になったくらいに食べつくし、ため息をついていると「デザートは何にしますか?」とメニューを手渡される。もう無理、絶対に無理とは思いながらも、見せられるとねぇ。甘いものは別腹って、私には胃袋が幾つあるのだろう。「もうイイですか? 他に食べたい物はありませんか?」というお言葉でやっとこ解放された事を知る。

腹ごなしに東京駅までのんびりと歩く。本当は2駅、3駅歩いてもこなれそうもないけれど。

東京駅でトドメ「お土産を買いましょう」。構内にある“おいもさんの店・らぽっぽ”で、おいものケーキを“持たせられる”。まるでブロイラーになった気分だ。やっぱり殺す気だ!!

ああ、だから土曜出社はキ・ツ・イ?!