♪カラスの子
 会社に居て夕方の5時になると♪七つの子 の哀愁を帯びたメロディーが、どこからともなく聞こえて来る。特に秋なんて、人恋しくなり切なくなる。これが、自分のウチに居て同じ夕方の5時に聞く♪七つの子 となると、哀愁も何もあったものではない。真下からカラスも逃げ帰る大音声で流れてくるのだ。

実は、私が住むマンションは元児童公園があった土地に建つ。未だに緑色に塗られ“児童公園”の文字が添えられている地図を目にすることもある。私は、マンションが建ってほぼ1年してから入居したのだが、建設前や建設中には近くの住人の反対運動がさぞや賑やかだった事だろうと思う。何しろ、取り壊し反対運動が盛んだった美智子皇后のご実家のご近所という土地柄なんざんすもの。オホホ。

マンションを購入する際、決まり事だとかで宅建の資格を持つ人が、丁寧に契約書の説明をする。その時「マンション独自のゴミの収集所がありますが、そこには住めません」とか「屋上や、敷地内に小屋を建てて住まないで下さい」なんて、首をひねる事柄と一緒に「児童公園の時に建てられた拡声器を、そのまま残すことをご了承下さい」と言われていたのだったっけ。

現在ワタクシは、“音”も「バカと煙」と同じように、高いところが大好きだということを、超高級マンションの天辺で♪七つの子を聞きながら、実感している。

夕方5時、穏かなメロディーで聞く♪七つの子なら「カラス、なぜ鳴くの?」の問いに「七つの子が可愛いから」と応えられるけど、大音声で地上から迫ってこられると、ドリフターズのように「カラスの勝手でしょ!!」と、言い放ってもしまうというものだ。